2016年05月16日

アメリカ陸軍工兵隊も地震を恐れて建設を断念した「オーバーン・ダム」4







【アメリカ陸軍工兵隊も地震を恐れて建設を断念した「オーバーン・ダム」】



アメリカ・カリフォルニア州では、州都サクラメントの洪水対策、水源確保のために、1975年、シエラネバダ山脈から流れ出るアメリカンリバーに「オーバーン・ダム」をつくる計画が持ち上がりました。



しかし、それより上流に建設された「オロヴィル・ダム」が誘発したM5.9の地震を契機に、安全性への懸念が高まり、「アーチ型ダム」から「重力式ダム」に設計変更されました。しかし、その後の検討でもやはり不安が残るとして、ダム建設時代が断念されています。



その後もダムを作りたいという声が強く、連邦政府はアメリカ地質調査所(USGS)に見解を求めました。USGSは、専門家チームを編成し、1996年に報告書を作成しています。オーバーン・ダム⇒Wikipedia



その結論の1つは、次のように述べています。


・貯水による誘発地震を考慮する必要がある


・その地域で自然に起きる最大の地震より大きな地震を誘発することはないだろう


・しかし、その地域で自然に起きる最大規模の地震発生の可能性が高くなるかもしれない


・もし、オーバーン・ダムを建設するのであれば、着工前に高い密度で地震計を配置し、基礎データを集める必要がある



この報告書は、さらなる調査が必要であるとして明確な結論を先送りしていますが、想定している地震は次のようなものです。


・地震の大きさ M6.5
・垂直方向の加速度 0.39g(382ガル)
・水平方向の加速度 0.64g(627ガル)
・ダムサイトにおける断層による変位 9インチ(23p)




アメリカでは水利権はアメリカ陸軍工兵隊が握っています。しかし、このように大きな地震が想定される場所では、勇猛を誇るアメリカ陸軍工兵隊もダム建設には二の足を踏むようです。その点に関しては、日本の官僚(国土交通省)は勇猛です。かの「濃尾大地震」を起こした根尾谷断層の上に日本一の貯水量を誇る徳山ダムを作ってしまったのです。


(注※濃尾地震は、1891年10月28日6時38分50秒に発生。震源は、岐阜県本巣郡西根尾村(現・本巣市)。アメリカ地質調査所 (USGS) でも8.0と記録している。)



【「徳山ダム誘発地震」がはじまった】


木曽三川のひとつ揖斐川の上流に、「揖斐の防人、濃尾の水瓶」をキャッチフレーズに日本一のロックフィル・ダム、「徳山ダム」が完成し、2006年9月から貯水を開始し、2008年4月末満水となりました。総貯水量6.6億トンであり、日本最大の貯水量を誇ります。



著者は岐阜県生まれで、渓流の釣り、鮎の友釣りをこよなく愛し、学生時代から長良川および分水嶺を超えて日本海にそそぐ庄川にまで足を延ばして釣りを楽しんできました。したがって、この地方のダム建設事情に詳しいわけです。



岐阜県北部に建設されたダムと地震の関係を調査したところ、驚く米因果関係を発見しました。「御母衣ダム(みぼろ)」は1961年に竣工したロックフィル・ダムとしては日本一のダムですが、竣工直後に、ダムの南西約10キロを震源とするM7.0の「北美濃地震」が発生し、死者8人の被害を出しています。



M7.0…記憶にある「新潟県中越地震」のM6.8を超えるものです。また、「九頭竜ダム」(ダムは石川県)が完成した翌年の1969年には、ダムの東約30キロを震源とするM6.6の「美濃中部地震」が発生しています。ダムと震源地が約30キロ離れていますが、これは、まず15キロほど離れたところに前駆地震が発生し、さらに水が浸透して1年半後に地震が発生したと考えると、タイヘン合理的に説明がつきます。



この「徳山ダム」は「御母衣ダム」と「九頭竜ダム」の南西への延長線上にあり、地震学の特別な知識がなくても地震誘発を予感させる位置関係にあります。



一方、この地方を襲った地震としては、1981年に発生した「濃尾地震」(M8.0)が知られていますが、「徳山ダム」はその地震を引き起こしたことで有名な「根尾谷断層」の近くであり、分岐した活断層が、ダム湖面の真下を通っています。



静岡太田川ダム、こちらも怖いですね…
これ以上は書けません。

以上、書籍「地震学のウソ」より抜粋引用しました。

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1995年に発生した阪神・淡路大震災、この地震も今回の東日本大震災と同様、不可解な地震で、この時、付近で注水実験が行われていたようですが、地震との因果関係は専門家の間では周知の事実だったでしょう。

東日本大震災でも、付近に地球深部探査船「ちきゅう」の姿が見られました。(青森県の八戸港に停泊中でした) 「ちきゅう」は、「人類史上初めてマントルや巨大地震発生域への大深度掘削を可能にする世界初のライザー式科学掘削船」とされています。

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書籍「地震学のウソ」より


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posted by キキ at 15:30 | 地震と火山 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする