2015年03月24日

オーストラリア深刻化する家庭内暴力








オーストラリアで先月2月、3人の子どもをもつ女性が、DV家庭内暴力の末に殺害される事件が起き、地元のメディアで大きく取り上げられました。


オーストラリアでは、こうしたDVによる痛ましい事件があとを絶ちません。

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<近年起きている深刻なDV関連事件>

●2012年 4月 クイーンランド 43歳女性が夫に殺害され川に遺棄される
●2014年 12月 ケアンズ    子ども7人を含む8人が母親に殺害される
●2015年 2月 キャンベラ   3人の子どもの母親がパートナーに殺害される



オーストラリア統計局が2013年に行った15歳以上の女性を対象としたアンケートによると、


●6人に1人の女性=現在もしくは元交際相手から肉体的または性的暴行
●4人に1人女性=精神的虐待


を受けているという結果がでています。


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タラ・コスティガンさん


現在専門カウンセラーによるDV危機対応には相談件数が急増しています。相談センター責任者の話しは、「生死がかかっています。女性たちは、話を聞いてくれる人を探しています。自分の身に起きていることを必死に訴えています」…。


つい先月キャンベラで起きた3人の子どもの母親タラ・コスティガンさんがパートナーに殺害された事件について、「家族や法律、そして政府が自分を守ってくれることを期待しましたが、実現しませんでした」と労働党幹部により国会で議論がありました。


相談は過去5年間で40%増加していますが、相談サイトの立ち上げも急ピッチで進んでいます。


オーストラリアにこうしたことが広がる理由として沖縄大学福祉文化学科の名城健二准教授がこう説明しています。


「オーストラリアで起こっている家庭内暴力の理由・原因について、社会全体としてドラッグ、アルコールの問題が深刻化している状況があり、それに伴って暴力が発生することが考えられる。」


「また、オーストラリアは移民大国であり、世界中からの移民が来ている。移民に対する差別的な感情が全くないわけではない。そこに絡んで暴力が発生しているということも考えられる。」


「オーストラリアがもつ社会的な要因も背景にある。
2009年あたりにも政府がナショナルプランという暴力を減少していこうと大きな動きが始まっている。それが政策としては打ち出されているが、国民レベル、実践レベルに浸透していないと考えられる。」


「国民栄誉賞を受賞したロージーさんという方は、暴力を受けたつらさ、悲しみを知っていて、声を大にして世間に出ている。当事者の方がアピールするということが、暴力はやはりいけないものだと国民に認識させるということで非常に大きな効果がある。」


「今後の課題は国の政策としては打ち出されているので、いかにシステム化して実行するか、それに伴って予算をどう拡大して専門家を配置するかという課題と、一番大きいのは国民の意識をどう変えていくかということだと思う。」


「取り組みをはじめて1年2年ですぐ成果が現れるわけではないので、いかに粘り強く国としてどう取り組んでいくかというのが大きな課題だと思う。」



オーストラリアは飲む人が多いです、その生活習慣のせいで事件も多く昨年2014年5月には、「ワンパンチ法」ができました。たった1発のパンチで死なせることが問題視されていましたが、これはリスキードリングが背景にあります。



政治がリーダーシップを発揮し、DVについての見方を大きく変え、司法プロセスやシステムの大きな変革が必要ですね。誤解や偏見を持たずDVの複雑さや閉鎖的な実態を掴んでもらいたいです。



当事者にとって生死がかかっていることですが、なかなか公にしにくい悩ましさがあるでしょう。ロージーさんは国民栄誉賞を受け、彼女がDVで受けた悲しみを話すことで、恥ずかしいことでもなんでもないと、勇気を出し始めた女性による相談の件数が増えています。



オーストラリアでもアメリカでも、行動力は社会を変える力を持ち発揮しています。私たちの国でも、参考にしてほしいです。








画像はこちらより★www.abc.net.au
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posted by キキ at 14:51 | 海外ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする